01
離婚時の親権の決め方|父親が勝ち取ることはできる?
離婚時には、お金のことだけでなく、子どもについても争うことになります。
特に、親権をどちらかが持つのかについて争うケースは少なくありません。
しかし、一般的には、育児において母親の役割が大きいとされ、母親が親権を持つことになるケースが多いです。
このような事実は存在しますが、父親が親権を取れる可能性はゼロではありません。
ここでは、離婚時に父親が子どもの親権を取るためにはどうすべきかについて解説します。
■親権者を決める流れ
まずは、親権者が決定される流れについて見ていきます。
・夫婦間の協議
基本的に、まずは夫婦間で話し合うことから始めます。
日本の離婚の多くは、夫婦間の話し合いで成立する協議離婚です。
手続きが少ないことがメリットと言えます。
しかし、互いに親権を主張することになると、感情的な議論になってしまうことが多く、夫婦間の協議だけでは決まらないことが多いです。
弁護士に代理人として同席してもらい、サポートを受けることも可能です。
・調停
話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停を利用することになります。
調停は、調停委員が夫婦の間に入って話し合いを進め、具体的な決定を行っていく手続きのことです。
ここでは、調停委員が互いの主張を整理しながら、時には調査官が調査を行い、互いに納得できる解決策を模索することになります。
双方が納得できれば、調停は成立となります。
ここでは、調停委員に自身の考えを適切に伝えることが重要になります。
弁護士が代理人として出席し、サポートすることも可能です。
・裁判
調停が成立しない場合は、離婚訴訟へと移行し、裁判で親権争いをすることになります。
そこでは、基本的に調停の際の調査を基に、裁判で客観的な判断が下されます。
■親権を得るための条件
前提として、親権には子どもの身の回りの世話をする身上監護権と子どもの財産を管理する財産管理権の2つが含まれます。
そして、親権をどちらかが有するかを検討する際に、重視されるのが子の福祉です。
具体的には、親権者としての適性があるか、子どもを育てるのに十分な時間とお金があるか、子どもはどのような意思表示をしているかなどが判断材料になります。
つまり、子どもの利益を総合的に鑑みて、最終的に判断されることになります。
そのため、親権争いで父親が勝つ場合は、母親よりも父親が親権を持つ方が子どもの利益に繋がると判断されるようなケースです。
■父親が子どもの親権を取るためのポイント
次に、上記のことから父親が親権を取るためのポイントをご紹介します。
・これまでの育児の実績について
子どもの親権をどちらかが有するかという判断において、子どもの育児が適切にできるかどうかという点が重視されます。
そのため、今まで育児に積極的に参加してきたという実績や、母親が育児放棄していたり、DVをしていたりなど積極的ではないということを主張すると親権を得られる可能性が高まります。
具体的には、離婚前に別居する夫婦が多いですが、そのような時期に子どもを引き取り、安定的に生活を営むことができていたという実績があれば、父親側に有利に働くことが多いです。
・これからの育児環境について
また、今までの実績だけではなく、今後も生活を維持し、子どもの利益を担保することが可能かという点も判断材料になります。
具体的には、引っ越しや引っ越しに伴う転校などは子どもの生活環境を大きく変えることになると判断されます。
以上が、父親が子どもの親権を取るためのポイントになります。
上記のポイントを満たしていることが大前提で、さらにそのことを主張し、立証することが求められます。
個人で、客観的な根拠を基にこれらを主張するのは難しいと言えます。
そのため、お困りの際は、経験豊富な弁護士に頼ることをおすすめします。
離婚は法律が深く関わる問題ですので、法律の専門家である弁護士に相談することで、最適な対応をすることができます。王子総合法律事務所所属の弁護士 益谷元也は、東京都北区、埼玉県川口市を中心とした地域の皆様の法律相談を承っております。事前予約をいただければ、休日・時間外のご相談も可能です。離婚問題でお悩みの方は、弁護士 益谷 元也(王子総合法律事務所)までお気軽にご相談ください。
02
当事務所が提供する基礎知識
-
問題社員を懲戒処...
仕事に怠惰な社員、セクハラやパワハラなどの迷惑行為を行なっている社員、遅刻・早退が多い社員など問題社員を懲戒処分したい場合には、不当解雇とならないように注意しなければなりません。 不当解雇に該当してしまうと損害 […]
-
離婚調停で聞かれ...
夫婦による離婚の話し合いは、まずは当人同士で協議を行います。この当人同士の協議で結論が出ない場合は、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てることになります。この記事では、この離婚調停では調停委員にどのようなことが聞かれるのか […]
-
遺産相続の流れや...
遺産相続の際には様々な手続が必要となり、その中には期限があったり正当な手続きを経ないと無効となってしまうものがあります。遺産相続での大まかな流れと、その際の注意点をご紹介します。 ■遺言書があるか否かの確認亡く […]
-
取引先が倒産した...
取引先が倒産した場合、全額の債権回収を行うことは困難な場合が多いです。そのため、少しでも債権回収できるようにするための手段を取ることが大切です。取引先が倒産した場合に取りうる手段としては相殺、商品の引き上げ、担保権の利用 […]
-
契約書のリーガル...
契約書のリーガルチェックとは法的な視点で契約書をチェックし、違法な内容が記されていないか、また自社にとって不利益が生じる内容がないかなどを確認することです。リーガルチェックを自身もしくは自社内で対応する際は、法的知識とい […]
-
顧問弁護士をつけ...
「コンプライアンス意識向上のため、社内規程をアップデートしたいが、対応できる人材がおらず困っている。」「事業拡大にあたって契約書の整備を進めていきたいが、どのような方法が適切だろうか。」このように、企業法務についてお悩み […]
03
よく検索されるキーワード
04
弁護士紹介
弁護士益谷 元也(ますたに げんや)
私は東京・城北地方や埼玉・南部を中心に、相続、離婚、法人案件のご相談を承っています。
弁護士に相談をすることは、敷居が高いと思っている方も多いですが、当事務所は初回相談を無料で承っておりますので、1人で悩みを抱えず、お気軽にご相談ください。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
- 所属団体
- 第二東京弁護士会
- 仲裁センター運営委員会所属
- 経歴
- 2003年:早稲田大学附属本条高等学院卒業
- 2007年:早稲田大学法学部卒業
- 2010年:北海道大学法科大学院卒業
- 2011年:司法試験合格(65期)
- 2013年:弁護士登録
05
事務所概要
事務所名 | 王子総合法律事務所 |
---|---|
弁護士 | 益谷 元也(ますたに げんや) |
所在地 | 〒114-0022 東京都北区王子本町1-24-3アバンスビル2階 |
TEL/FAX | TEL:03-5948-9041 / FAX:03-5948-9042 |
営業時間 | 10:00~19:00(時間外の対応については応相談) |
定休日 | 土日祝日 |
アクセス | 王子駅(京浜東北線,南北線,都電荒川線)徒歩3分 |